ななつめ

Emacs Lisp のお勉強 – 連想リスト

『改訂版・やさしいEmacs-Lisp講座』の中から、面白かったもの、今後役に立ちそうなものをピックアップして記録しておく。

今度は、112ページの問題。

連想配列(Association Lists)についての問題なのだが、いずれ参考になるかと思うので、記録を残しておく。

問題

カレントバッファに存在する英単語をすべて拾い出し、それらを補完候補とする入力関数 my-completing-buffer-word をつくれ。

(よく似た問題が、『プログラミング言語C』の中にもあったような・・・。記憶違いか・・・?)

解答

;;; バッファ中にある英単語をすべて記憶し、補完入力できるようにする
(defun my-completing-buffer-word ()
  (interactive)
  (save-excursion
    (goto-char (point-min))
    (let (word word-alist)
      (while (not (eobp))
        (re-search-forward "^[A-Za-z]+" nil t)
        (setq word (match-string 0))
        (if (not (my-check-word word word-alist))
          (setq word-alist (cons (list word) word-alist)))
        (forward-line 1))
      ;(message word-alist)
      (completing-read "単語?:" word-alist nil 1)
      )))

;;;
;;; 引数として word と word-alist をとり、
;;; word-alist の中に word が含まれていたら、word を返し、
;;; 含まれていなかったら、nil を返す関数
;;; word -- 英単語
;;; word-alist -- たとえば (("apple") ("orange") ("banana"))という
;;;   連想リスト。最初の "apple" を取り出すには、(car (car word-alist)) 
;;;   とする必要がある。
;;; なお、この関数は、assoc関数として、ELisp の中に最初からある。
;;;
(defun my-check-word (word word-alist)
  (interactive)
  (cond
   ((null word-alist) nil)
   ((equal word (car (car word-alist))) word)
   (t
    (my-check-word word (cdr word-alist)))
   ))

cond と 再帰関数

関数 my-check-word は、再帰関数である。

cond式を使って再帰を記述しているのだが、これはgaucheなどのscheme系とは 少し記述の仕方が違う。

1| (cond
2|  ((null word-alist) nil)
3|  ((equal word (car (car word-alist))) word)
4|  (t
5|   (my-check-word word (cdr word-alist)))
6|  ))

2行目・・・終了条件。word-alistがnullになると、nilを返す。
3行目・・・word-alistの中にwordがあれば、wordを返す。
4行目・・・2・3行目のいずれにもあてはまらない場合、この行が評価される。
この記述の仕方が scheme系と違うところである。
5行目・・・(cdr word-alist)を第2引数にして、my-check-wordを再帰実行している。

つまり、eLispのcond式には else の働きがないのである。

scheme系での記述は、こうなる。(Gaucheの場合)

(cond
 ((null? word-alist) #f)
 ((string=? word (caar word-alist)) word)
 (else (my-check-word word (cdr word-alist))))

(cond の後ろに条件式がきて、この場合は、 ((null? と ((string=? の2つの条件式がきて、そのいずれも #f、つまり false の場合、(else の式が評価されるのである。

『改訂版・やさしいEmacs-Lisp講座』

広瀬雄二・著 カットシステム 2011年7月10日 初版第1刷